昔からの松の利用方法
長寿の秘訣 松葉健康法 高嶋雄三郎著
松葉健康法

戦前、戦後は各地で松葉のお酒が常備薬として作られており、祖父が松葉を石臼でひいてその汁を飲んでいたと記憶されている方もいるようです。

又、戦後「紋章」という銘柄で松葉酒が売られていたこともあるようです。
現在では忘れられた松葉のいろいろな飲み方や利用方法を「長寿の秘訣 松葉健康法」(高嶋雄三郎著)の内容からご紹介します。


 

飲み方など

作り方

松葉酒

仕込み:

赤松(黒松でも)の新芽300gを水洗いし付け根にある股殼を取り、ハサミで34つに切って熱湯消毒した広口瓶に入れる。

分量:

ビンには、ホワイトリカー1.8L、蜂蜜二分の一カップ、又は氷砂糖300gほど加えて溶かす。松葉の量は、砂糖、酒でビンの八分目ぐらい、あまりいっぱいに詰めると松葉が発行する時に発生するガスでビンが破裂する。

発酵:

ビンのフタをしめ、日の当たる場所に置く。夏ならば一週間、冬ならば20日間ぐらい置いて温める。一日一回は栓を抜いて発酵ガスを放出させる

保存:

松葉が発酵して次第に変色し浮き上がったら、布でこし、他のビンに移して出来上がる。3から4週間で飲めるようになる。

松葉酒は腐敗しないので夏季に一年分作る。

飲み方:

高血圧の人は、盃12杯を一日2回飲む、健康増進の場合は、盃12杯を一日1回飲む、不眠症の人は就寝前に飲む

 

日本酒を使った場合も同じである。

6月頃が松の新芽の出盛りで松葉酒作りには好シーズン(高島雄三郎著「松葉健康法」から)

マツカサ酒

(松葉酒)

仕込み:

種子が熟して開く直前、10月頃の木についたマツカサの生を縦に二つ割りする。

分量:

マツカサ20個ぐらい、氷砂糖300g、ホワイトリカー1.8Lに漬け込む

保存:1年くらいおくと飲める

飲み方:杯1杯

 

松葉酒は、松葉が酒の二分の一の量、長く漬けておくほど飲みやすくなる。和製のジンといった香り。

(高橋貞夫氏著 「趣味の薬草」から)

松葉の

砂糖水浸け酒

仕込み:

赤松の新芽300gを水洗いして付け根にある股殼を取り、ハサミで34つに切る

分量:生葉80g、氷砂糖300gを一升瓶の水に入れる

発酵:ビンの口は軽く綿で栓をする。冬季には昼間日に当てる。

保存:

一ヶ月で飲める。発酵するのでアルコールは、使わないがお酒になる。

飲み方:杯1杯〜2杯

女性向き(高橋貞夫氏著 「趣味の薬草」から)

アカマツ酒

仕込み:

枝幹の樹脂の多い部分、種子、前年葉を使う。枝幹は表皮を除いて輪切りか細かく切る。水でよく洗い乾燥させる。

分量:

1.8Lの酒に対して、木部は容器の10分の4〜5、種子は10分の3、葉は10分の7、砂糖は大さじ2杯程度で甘み不足は仕上がって加える。

発酵:ほぼ1ヶ月だが熟成には3ヶ月以上かかる。

保存:木片と種子は漬けたまま、葉は1ヶ月で引き上げる。

飲み方:     

(清水大典氏著 「薬酒 果実酒全科」から)

松葉茶

<煎茶風>

仕込み:

赤松の葉を洗い、蒸し器で23分蒸してから刻んで乾燥させる。

日光に当てると1時間ぐらいで乾く。

飲み方:急須に入れて熱湯を注ぐだけでお茶になる

 

<ほうじ茶風>

仕込み:

松葉を油気のないフライパンでさっと煎り1cmくらいにハサミで切って乾燥させる。

飲み方:

普通のお茶と同じように飲むがちょっと煮立ててた方がよい。

又、乾燥した松葉をミキサーで粉末にしてカップに熱湯を注いで飲む。この時、昆布の粉末を少々いれてもよい。

本直し酒

調味料でもある甘味の強いみりん焼酎を加えて甘味を抑え、飲みやすくしたもの。江戸時代の風俗をまとめた『守貞漫稿』によると、みりんと焼酎をほぼ半々に混ぜたものを上方では「柳蔭(やなぎかげ)」、江戸では「本直し」と呼び、冷用酒として飲まれていた。

詳細:

こちらを参照

松葉液

仕込み:春、4、5cmに成長した新芽の松葉を水洗いして水を切る。

分量:

松葉は、1.8Lビンに3分の1くらい。1.2Lのお湯を煮立てて氷砂糖を溶かし、冷めたらビンに入れその中に松葉を入れる。

発酵:密閉して冷暗所に保存する。

保存:夏頃にはできている。

 (高島雄三郎氏著 「松葉健康法」から)

松葉食

<松葉ごはん>

・最初にゴマ油で松葉をさっと炒めてから炊き込む。

(平井小糸さん 古代食研究家)

<梅干し>

・梅干しを作る時、落としブタの下に松葉を敷く、松葉の 渋みと梅のクエン酸がよく調和してオツな味になる。

<天ぷら>

・赤松に先をそろえて切ってから、ころもをつけて揚げる コトコト音がするまでカラッと揚げる

松葉風呂

・新鮮な松葉をきれいに洗い、はかまをとって3つぐらいに切り布袋に入れる。その布袋を湯船に入れてお湯を沸かすと、松の香りも素晴らしい松葉風呂になる。

・松葉の量は1.8Lビンいっぱいぐらいで、ガーゼの布袋又はストッキングなどに入れる。3回は使える。

松葉たばこ

大正末期に製造されていた

・松葉に甘草や甘茶、桂皮などの配合剤とバラ、スミレ、ユリ、ミカンなどの香料を混ぜ「香り葉巻」として製造されていた。

 

 薬効

 

松葉酒:

強壮剤、強心剤として有名

中風、高血圧、不眠、健胃、血管硬化症、慢性頭痛、糖尿病、リューマチ、神経痛、喘息、低血圧、冷え性、下血によい。

この他、心臓病や呼吸器病一般にも良く効く

マツカサ酒:

疲労が回復して仕事に対する意欲がもろもりとわく

松葉風呂:

松葉は冷え症の特効浴剤、ビタミンAC、パルチン酸、ステアリン酸が血行促進し、冷え性、神経痛、貧血、神経性胃炎などに効く


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